整体と一言で言っても、エンドユーザーさんから「あの店とこの店の違いがわからない」という声が多いです。特に、現在、整体やカイロプラクティックの看板をとても多く目にします。
確かに最近お店の数は増えていますよね。お医者さんから話をきくことがあったのですが、「カイロや整体にいってから、どうも調子が悪くなった……」ということで、検査してみると、骨折していた、捻挫していた、ということがあるそうです。その後消費者生活センターに「整体へいってこんなことがあった」という苦情が増えているそうです。全ての整体・カイロがそんなことをしているわけではないのですが、私達も「そういうところじゃないんですよ」ということをしっかり伝えていかないと、と思っていますね。
たとえば日本ではカイロプラクティックという言葉は、何の資格がなくても言えるのですが、アメリカやオーストラリアではカイロプラクティック大学を出て、その後臨床を積んでいき、資格を取得するという、お医者さんと同じくらいのレベルで扱われています。日本では、一週間だけ技術を学んだ人や本やビデオを見ただけの人でも開業できてしまうのが現状です。
つまり、こういった人達が、首や肩をボキッとやる……なんだかちょっと実情を知ると、びっくりしますね。
もちろん、整体をやっていらっしゃる方がわざとお客様の身体を壊そうなんてしてないのですが、結果的に消費者生活センターの苦情案件の数を見ると、多くなっています。「もう整体やカイロには二度といきたくない」「カイロはもう怖くていけない」とおっしゃっている方もいました。
だからこそ、KCSはアメリカやオーストラリアの研修を行い、身体の専門家として、ちゃんとした「知識」をまずお客様に知ってもらい、選択肢のひとつとして私たちの施術もあるんですよ、と伝えています。私が住んでいた15年ほど前は、東京で白衣を着ているだけで、変な宗教かと思われていた時もありました(笑)。今は白衣を着ていてもメジャーになっていますのでイメージは以前よりはいいと思います。日本では、先ほどのような実態がありますので、私たちスタッフは月に一度の有料勉強会で意識向上と手に職なので自己研鑚し、お客様に最善を尽くしています。
商店街のイベントに参加したり、無料講座も毎月開催し「正しい身体の知識」をお伝えするため、積極的に外へ出て活動しています。
なるほど、たしかに消費者側が知識をつけていくこともこれからは大切ですね。それでは、KCSセンター富士は、具体的にどのようなこと理念として活動されていらっしゃるのでしょうか?
私たちの行うことは、姿勢調整療法です。単純にいうと、正しい姿勢になって健康を取り戻しませんか?ということですね。身体の辛さや痛みの根本は姿勢が関係することが多いです。健康を取り戻す為に、悪くなった原因をみつけていく、ことが私が初めて来院するお客様を診る際に行う一番大切な仕事です。KCSは健康になるための支援センター。痛みがある方には、どうやって痛みを早く取り除いて、元気になって頂くか。痛みが無い方でも、今のご自身の気になることを改善し健康をいかに維持していくか、を末永くサポートしていく場として考えております。
やはり健康を取り戻す為には、姿勢を直すことが最も重要ですか?
そうですね。なぜかというと、身体の中の脊柱という骨を正しい位置にすることによって、その中を通っている脊髄神経が通りやすくなるからです。それによって痛みの感覚神経とか運動神経が正常に伝達することや、身体の自律神経の働きを正常にし交感神経、副交感神経の働きをスムーズにいかせることができます。ですので、姿勢調整療法は、全体的な身体のバランスをみましょうというものです。たとえば、頭が痛い人の原因も腰だったり、足首のねんざから起こっていることもよくあります。どこが原因か、それをみつけないといけないので、身体の全体のバランスを診ています。つまり、結果的に身体のバランスって「姿勢」なんですよね!
勉強というお話がでましたが、KCSでは富士店も含めフランチャイズ提携店が80店以上と多く、研修や勉強会など最先端の技術の取り組みや学びの場が多いと聞きました。
はい。毎月一回本部の岡山や、横浜へ勉強会やセミナーなどもいろいろ受けています。私たちの世界は一生勉強と言われてます(笑)
さきほど、飾られている田中さんの卒業証書を拝見しましたが、海外の大学院を卒業なされているとか……。日本と海外ではやはり技術の部分で差があるのでしょうか?
現在日本にはカイロプラクティックの大学自体が今一件もないのが現状です。お客様の身体を根本から変えていくためには、知識がどうしても必要なので、海外の大学の資格を取ることをKCSは推奨しているんです。国際容認基準という、日本で大学に学部がない場合、特別な制度で解剖学や放射線学も学びました。
解剖学までやるんですか!?
ええ、そういうのも知っておかないとね。オーストラリアの大学での解剖学の実習で、動物の体を使い、椎間板、骨の間のクッションですね、これは本当に弾力があってね。あと、若年と老年では、神経の太さが違うということもわかったり。貴重な体験でした。
では、どちらかというと、KCSは医療の世界に近い感覚ですね!
そういっていただけると嬉しいですね!私達KCSの院長やカイロプラクターは病理学を学んでいないと危険ですし、レントゲンの読影法も勉強していますので安心してお越し下さいっ!
人間は、二本の足で立ち続けることが大事だと私は思って勉強しているんです。年をとってくるとどうしても筋肉の関係で、背中が丸くなってきてしまうんですが、自分の足で歩けるということがとても大事だと思っています。歩けなくなってしまうと、家の中にいるのもかなりの精神的な負担になります。体を動かさなくなると筋肉も弱ってくるので、足の不自由から寝たきりになってしまう方が現在増えています。それを回避するためには、まずは歩き続ける身体を維持すること、そのための姿勢調整だと考えています。
ということは、予防という意味も姿勢調整療法にはあるのでしょうか?
そうですね。KCSの提唱する姿勢調整療法はカイロプラクティックを根幹としています。カイロプラクティックは、アメリカでは国家資格で21世紀の予防医学と言われています。
身体の辛さの改善と予防、両方をサポートするのが姿勢調整療法ということなんですね!
そうなんです!予防だけでなくもちろん改善例も、うちの患者さんでは多くあり、喜んでもらっています。膝が痛くて杖をついていた方が、杖が必要なくなったり。腕が痛くて洗濯物を干せない方が干せるようになったり。
なんか、それって「もう年だし仕方ないかな……」とあきらめてしまっている方も多そうな事例ですね。
そう、私たちは「年のせいじゃなくて、その人の長い人生で作った生活習慣や事故、ケガが原因だ」と伝えています。毎日、テレビをゴローンと何時間も見ていれば、自然と首は曲がり腰はねじれます。あと、背中が曲がってくると手も上がってこなくなります。なので「痛いっ」っておっしゃっているところの原因を探す検査から私たちは始めます。ほんとに、根本ですね。痛くない、と思っていた方も、「感覚がマヒ」していたといいう方もいますよ。私自身、KCSを学ぶ前はマヒ状態でした。痛みがなかったので健康と思っていましたが、背中は丸いし、20歳代で老けた感じでした。見た目も悪いですが、やる気がない人でした。今の方が姿勢が良くなり元気です。
ここまでお話を聞かせてもらい、当初の疑問だった、「何がちがうの?」がはっきりしました!この記事をご覧の方へ一番お伝えしたいことは何でしょうか?
まず、お話だけでもいいので、お気軽に来院ください、ということですね。人の辛さ・痛みは、その人それぞれに原因があります。お話を聞かないと改善の方法を考えることもできませんからね。若い人であれば、簡単なエクササイズと食生活を変えるだけで、良くなっちゃうこともあるんですよ!私たちは、治療が主ではなく、治療が必要ない方には治療をせず、姿勢バランスを整えるストレッチや摂った方が良い栄養素など、予防方法とか生活習慣の改善案をお話させていただくことが仕事だと思っています。治療よりも問診のほうが重要だと私は考えて患者さんとお付き合いさせてもらっています。だから、私たちの分野ではないと、わかったら、整形外科や接骨院などに行くことをお勧めしたりします。その患者さんの身体を改善するためのご提案をさせていただきます。初回の方へ、無料相談を行っておりますので、まずはご予約いただき、気軽に来ていただければと思います。ほんとに「健康になるための支援センター」いや、「姿勢と健康のコンビニ」くらいの感覚で、気軽にきてもらえると嬉しいです!
私は患者さんがラクになって帰るときの笑顔を見るのが嬉しく、何よりのやりがいです。あと、家族一人の調子が悪いと家族全体が暗くなってしまったりします。家族の明るさ、特に家族の健康は「お母さん」だとおもっています。私も娘がいますが、お母さんが、腰が痛くて赤ちゃんを抱っこできない方が、腰が痛くなくなり抱っこできるようになり、お子さんや旦那さんにも優しくなれた。というような幸せなお話を聞かせてもらったとき、やっていてよかったなと感じます。お客さんの幸せと家族の幸せをサポートしていきたい、それが私の願いです。
田中 玉恵
KCSセンター富士 院長
会社員を経て、東京都内初のKCSセンターで臨床を積み、院長も経験し2007年KCSセンター富士を開院育児と仕事に奮闘中、現在、院長で有りながら姿勢セラピストやお客様担当スタッフを、指導しながら院経営を二店舗行っている。また、通院される顧客以外にも、姿勢を正しく保つ大切さを伝えるため、まちづくりセンターや会館で、勉強会を実施し、講演活動もし、富士市・富士宮市のイベントに参加し体験を行い啓蒙を積極的に行っている。
<資格>
2007年 オーストラリア公立マードック大学
健康科学部カイロプラクティック学科卒業
健康科学(カイロプラクティック)学士号取得
(Bachelor of Health Sciences(Chiropractic))
2014年 ハンソ大学 カイロプラクティック理学修士号取得
静岡カイロプラクティック協同組合 代表理事