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静岡県東部周辺のお店の魅力を言葉で伝えるインタビューWebマガジン「ワーズワース」

子ども達のやる気を育て、メンタルトレーニングでスポーツも勉強も結果出す。

今回は、富士市吉原にて、小・中・高校生へ、メンタルトレーニングを軸としたスポーツトレーニングと学習塾を展開される、MOVEの森脇さんにお話を伺いました。
所属学生アスリートでは、ケガの多かった陸上ハードル選手の復帰の手助けから、全中出場の快挙、また中学生の長距離選手が、富士川キウイマラソン中学の部で1年生にして2位を獲得するなど躍進に貢献しています。また、昨年より開校された、メンタルトレーニングを用いた勉強トレーニング塾事業では、毎回模試のみという画期的な学習方法により、学校の試験で5科目総計310点だった中学生を、380点まで引き上げるなど、結果を出すことにこだわり、一人一人の目標を達成させるため力を注いでいます。

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トレーニングジム&学習塾 MOVE-ムーヴ- 森脇幹人さん

森脇さんがメンタルトレーニングを行うきっかけとなったのが、人がまず何か行動しようとするときは、「まず心あり」ということに気付いたからだと伺いました。

まず、人には結果を出したいという欲求がありますよね。でも、今の現状だとその欲求を満たせないというのが普通の人です。その欲求を、周りの環境も含めてうまく捉えられた人達が、ちっちゃいときから少し抜きんでるんです。

学生アスリートの中で最も辛いと評判のロープのぼり。森脇さん自らのぼっていただきました。まっすぐのぼるのは意外と大変。これをアスリートたちは何往復もしているとのこと。
学生アスリートの中で最も辛いと評判のロープのぼり。森脇さん自らのぼっていただきました。まっすぐのぼるのは意外と大変。これをアスリートたちは何往復もしているとのこと。

自分の欲求を捉えないといけないんですね。

それをみんなが捉えられればいいんだけどね。要は環境です。親の環境やアスリートでいうと、クラブチームの環境……。もちろん技術面に関してはクラブチームのトレーナーさんの方が得意だと思います。
要は役目の違いです。ぼくは、とにかく、子ども達がどうしたら結果や成果を出すための行動を「自分から進んでやるんだろう」を考えています。ほとんどの子どもは自分が楽しいことしかやらない、当たり前なんだけどね。楽しいことがいけないことだとは思わないんだけど、ワンランク上にいこうとするなら、楽しいだけではだめ。
うちのトレーニングはそもそも楽しくないのね。あくまでトレーニング自体は。なぜかというと、「超地味」だから(笑)。筋トレで腹筋ってあるでしょ。うちの腹筋は体を動かさない。動かした方がやった気になるし楽しいんだけど、でも、うちの腹筋はじ~っとそこでキープ!すっごい地味で、すっごいしんどい。でも地味でしんどいことは、のちのちプラスに変わっていくよ、って伝えてます。つまり、今日やって今日うまくはならないよっていうこと。だからこそ、この辛い練習を、楽しくやる方法を伝えることが大切だと思っています。

「地味でしんどい」中でも笑顔がこぼれる練習でした。
「地味でしんどい」中でも笑顔がこぼれる練習でした。

誰でも自分が楽しいことがやりたい。でも地味でしんどい練習が必要。そこで、地味でしんどい練習をいかに楽しくやるかということが肝心ということですか!いったいどんな方法を!?

そういうことですね。
ただ、方法というよりは、その子が「そもそもなんでその成果や目標を達成したいのか?」をもうちょっと強く思えるようになると、挫折したときに、「いや、この根底があるからまだ頑張ろう」と自分で思えるようになる。その、やり始めた時の気持ちとか「どんな風になりたいんだ!?」を思い出させるために僕がいると思っています。
うちに来る学生で多いのが、「昔はよかったんだ」という子。「小学校のときは良かったけど中学校になったら……」っていう。「進歩しない」・「挫折した」。そんな子にどういったアプローチをするか、ということ。一番多いのはトレーニング方法を変えるとか行っているクラブチームを変えるとか。つまり指導者が悪いっていう考え方。仮にそれでうまくいっても次に出てくる課題は「練習では結果が出てるのに試合でできない」ということ。それをウチでは様々な手法で、それこそもう何パターンも用意して試していきます。一言でいうと、「本番のための練習」をします。現状を見ていると「練習のための練習をしている」子たちが実に多いと感じています。

多くのトレーニングマシンを、アスリートの課題に合わせて使い分ける。
多くのトレーニングマシンを、アスリートの課題に合わせて使い分ける。

つまり本番につながる練習ではない、と?「練習のための練習」と「本番のための練習」どこに違いがあるんでしょうか?

そうだね……。う~ん、たとえば、音楽のバンドでライブをするって決まったとするよね。まず、家で一人でギターを練習するとする。CDに合わせてギターを弾く。上手く弾けなかったところをいったん止めて確認する。そのあとバンドで合わせて練習する。そのときも、「ごめん、ミスった。もう一回アタマからやろう」といったん止める……。でも、それって所詮練習のための練習で、通しているわけじゃないから止まっても平気ってことだよね。でも実際の本番は「止まったらNG」なわけだよね。ミスしても続けないといけないわけじゃん。なら、これは練習ではなくてまだウォーミングアップの段階なんだよね。だから本番のための練習なら、ミスしたときにどうやったら最後までひき続けられるのか、を改善することこそが大切。バンドの例でいうと、本番の時間が10分だから、どうやって入ってどうやって終わるかを真剣にシミュレーションすること。あと、弾いているときは自分がどんな音をだしているかを客観的に聴けないから、録音やビデオに撮って、「実際はどういう風に聞こえているんだろう」、「どれだけ自分のイメージとズレがあるんだろう」ってことや、「ミスはしてしまったけど、それをいかにリカバリーできたか」を、練習後にみんなでディスカッションすることこそが大切。
基本的に運動っていうのはミスのゲームだから、うまくいくことよりもミスすることの方が往々にして多い。ミスした時にどうやってリカバリーするのかっていうのをしっかり考えられるようにしておくことが重要。試合でミスしたときに「頭が真っ白になった」なんてよくきくけど、それは日ごろの練習の仕方が間違っているということになるわけです。だから、常に心をうまくコントロールできるかというところにいきつくことになるんですよね。

20150429-8

「心をコントロールすること」というと、森脇さんの提唱するメンタルトレーニングにつながっていきそうですね!今回のテーマの核心に迫っている気がします!どうすれば心をコントロールすることができるようになるんでしょうか?

そうですね!さきほどは音楽の例をあげましたが、ぼくがメインで行っているスポーツの世界は、音楽と違い「勝ち負けの世界」、誰かが勝てば誰かが負ける。っていうことは「負けちゃだめ」ということ。勝つことに執着できるかどうか。いかに執着し執念を持つか、それを子どもたちに持たせることがぼくの役目です。
そうするためには、小さいことでも常に競い、勝つ喜びを感じ、それを体で表現させています。ガッツポーズとかね。勝ったという喜びを表現させることをいかに植えつけていくかを重要視しています。そして、植えつけた状態でモチベーションを上げていき、上げた状態を維持していく。それが僕の仕事です。
ただ、ウチのやることは、あくまでその子自身が「やりたい」という欲求にさせる、これが大切。その欲求っていうのがどうすればでるかというと「成功体験」。「走るのが楽しい!」とか「勉強楽しい!」っていう気持ち、これが成功体験。「できた!すげー、おれ、もっとできるんじゃない!?」っていうワクワク感を持たせることをやりたいんだよね。
でも、このワクワク感をリアルに持ち続けることって結構難しい。試合直前にワクワクドキドキするのは、血が騒ぐとかあるけど、「試合が半年後に決まりました」ってなったときに、決まった時はワクワクするけど、どうしても1ヶ月もたてば、衰えていくじゃんね、ここなんだよね。半年間同じモチベーション持ち続けられるかどうか。そのためには、小さい目標をあえてたくさん作って、モチベーションを維持できるような工夫をします。「1ヶ月後にここまではやろう。2か月後はここまで。」をたくさん積み重ねていく。そうすると見えてくるものってあるんだよね。これが一番大切!
たとえば学校でさ、小テストってなかった?国語の漢字とか。あれが小さなモチベーションづくり。あそこで点を取れてくる子ってのはだんだん楽しくなっていくわけよ。あえて小さな壁を作ってあげる。で、壁だから乗り越えることが大切なんだよね。そして、乗り越えたときにはめいっぱい褒めてあげる。そしたら、「おおお~~!」ってなるよね。それって自信に変わります。そして、褒められることが習慣化する、褒められることが日常、怒られることが少なくなる。そうすると、楽しくなってくる。だから、ウチでは、壁をクリアできたら、ハイタッチとかグータッチとかを、必ずぼくと子どもがするのね。できたことに対する喜びの共有。もう軽いのじゃなく「よっしゃーーー!」みたいな!(笑)こういう心のこもったことをすると心の動きがまた変わってくるよね。これがぼくのやっているいわゆるコーチングとかメンタルトレーニングという手法です。

なるほどー!これは確かに目からうろこ……。確かにシュートのけり方とかバットの振り方という技術面のトレーニングとは、全く別分野のトレーニングの話ですね!

もうひとつ、ウチで取り入れているのが、いわゆるイメージトレーニング。

桃李もの言わざれど下自ら蹊を成す(とうりものいわざれどしたおのずからけいをなす)。桃やすももは何も言わないが、実がおいしいので人が集まり、その下には自然に道ができる。りっぱな人のもとにも自然と人が慕い集まることのたとえ。
桃李もの言わざれど下自ら蹊を成す(とうりものいわざれどしたおのずからけいをなす)。桃やすももは何も言わないが、実がおいしいので人が集まり、その下には自然に道ができる。りっぱな人のもとにも自然と人が慕い集まることのたとえ。

聞いたことはありますが、具体的に何をしていいかって意外と曖昧ですよね。どんなことをするんですか?

うん、簡単に言うとね、シミュレーション。よくやるのは写真だよね。良いフォームで走っている人の写真とか。ダイエットでも良く使うよ、モデルさんの写真を目につくところに置いておくとかね。目から入った情報って強い。目から入った画像や映像を、目をつぶってもイメージできるくらいになるとかなり理想に近づいてると思っていいね。ウチの子達には、このシミュレーションはすごく具体的に、やらってもらっています。どんなことかというと、「大会当日の一日を話す」。朝何時に起きてから、試合が終わるまでを毎日言い続けなさいって伝えてます。試合の運び方とかはもちろんなんだけど、朝6時に起きて、歯磨きして、朝ご飯はおにぎりで……もう本当に具体的に。そして、試合が終わって、ガッツポーズまでして……終了っていうね。 イメージだから良いことしか起きないよね。そうすると……楽しいよね、ワクワクしてくるよね!

メンタルトレーニングとイメージトレーニングを用いて結果を出す方法を伺えてとても勉強になりました!最後にこれからスポーツや勉強で成果を出したい子ども達へ向けて伝えたいことをお願います!

結果が出ない子に多いのは「準備不足」です。
それは「努力の準備と心の準備」。スポーツや勉強は努力です。心が「これだけ努力したんだから結果でるよね!負けるわけないよね!」って思えるほど、まず練習、勉強をすること。これが自信になります。自信がつくと心のゆとりが持てる。僕の好きな言葉で「人事を尽くして天命を待つ」があります。ここまでやったからあとは神のみぞ知るっていうような。
本気で変わりたい子は全力でサポートします。ぜひムーヴに足を運んでください!


森脇 幹人
トレーニングジム&勉強トレーニング MOVE-ムーブ- 目標達成ナビゲーター
メンタルトレーニングや自ら考案した、けがをしない身体づくりをコンセプトにした「身体感トレーニング」を用いて、地元中学生選手・久保田 桃加(田子浦中学校3年)が、平成26年全中出場(陸上・100mハードル)、また、平成27年富士川キウイマラソン中学生の部2位に入賞した遠藤 颯人(富士中)など多くの成果を残す。最近では、富士・富士宮から全国区の選手をより多く輩出することを目指し、身体感トレーニングセミナーを精力的に行う。その他、中高老年期運動指導士、上級介護予防スペシャリストの資格を有し、整体事業や地元経営者向けのコーチングセミナーも開催している。

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店舗・企業情報

屋号・企業名 トレーニングジム&勉強トレーニング MOVE -ムーブ-
住所 富士市中央町1-6-18 2F
電話番号 0545-57-2757
営業時間 平日14~22時・土日祝10~22時
定休日 水曜日
Webサイト http://ameblo.jp/move20130701/