2年前、杉山さんが柔道整復師の資格を取得し、専門学校を卒業したのち、すぐに開業されたと伺いました。
開業するために専門学校へ行っていたので、すぐに開業しましたね。ただ、専門学校を出て資格を取ってから、ぼくのことをすごく心配してくれている専門学校の先生がいて。その方の事を僕は師匠って呼んでいるんですが、その師匠が「まずはおれのところへ来い!」と言ってくださったんです。師匠の所に1か月間、毎日通って治療方法や治療に対する考え方を勉強させてもらっていました。あとは、僕自身、前職で腰が痛かったり、いろんなところが痛かった経験があったので、整骨院には行っていなかったのですが、マッサージに良く行っていたんです。そこでマッサージしてもらって良くなったり、全然効かない時もあったり。いろんなところへ行った経験はあったので、それは今になって良い経験をしたと思っています。だから、僕は修行の経験で言うと、非常に浅いと思っています。
ただ、資格を取ったら開業しようというのは、最初から決めていたので、専門学校に通っていた3年間の間に下準備は着々と進めていました。
今借りているこの場所も空いていたのは知っていたのですが、この立地だから家賃はやはり高いとは感じていました。借りるかどうか迷ったとき、お世話になっている商売をやられているお二人の先輩にご相談しましたら、お二人ともぼくを怒ってくれましたね(笑)「いますぐ借りてこい!」と。わずかに高いだけで、こんなに良い条件のところを逃すんだったらお前に商売の才能無いよ、と。すごくこの先輩方にも助けられてアドバイスをいただいていますね。今でも感謝しています。
始めてみてどうでしたか?
も~、最初は大変でした。今でこそ、一人先生を雇用して2人態勢ですが、最初はもちろん一人で全てやる、逃げるわけにはいかない。でも、やはり経験値は浅いわけです。とにかく一生懸命、どうすれば良くなるのかを、それこそ頭にいっぱい汗かきながら・・・。でも、それが今ではぼくの大きな財産になっていますからね。「真剣に考える」という経験は、一辺倒のマッサージ業ではなく、ぼくは「とにかく患者さんの痛い場所を治して帰ってもらうんだ」という思いを強くしましたね。これは僕の師匠の基本理念なんですが、「とにかく来た時よりも、少しでもいいいから良くして帰してあげなさい」と。「治った患者さんはもちろん来なくなる。でも、またどこか痛くなったら必ず自分のところに帰ってきてくれる。何度通っても良くならないところはいつか必ず離れていく。そうやって離れていった患者さんは二度と戻ってこないよ。俺たちの仕事は医療類似行為だから、【良くする】ということだけを考えて治療に徹しろ」と。これは開業して1年経った頃からものすごく実感できました。やっぱり患者さんは戻ってきてくれるんです。今のホームページを作る前までは、本当にご紹介での来院の方ばかりでしたね。ぼくが一番うれしいのは、必ず家族の方を最初に紹介してくれるんですよ。ぼくはいつもこのことを誇りに思うのですが、「家族に薦めてくれる」というのは、間違いなく良いだろうと思ってくれてると思うわけですよね。これは一番うれしいですね。
その信頼関係はとてもうれしいですよね!
ただね、僕の施術ってめちゃめちゃ痛いんですよ。言われれば痛くしないようにも施術できるんですが、基本痛いんじゃないかな~。
もちろんちゃんとご説明はします。僕は説明と同意”インフォームドコンセント”はすごく大切にしようと思っています。当院では、待合室や施術台ではなく、お話をさせてもらう「問診スペース」を設けて、私から施術内容の説明をしたり、患者さんのお話を聞かせて頂きます。ここで、肩が痛い、腰が痛いなどを伺い、そのお話を聴いて予測しながら、「今、筋肉がこういう状態だから、こうすればきっと痛くなくなります」というような「説明」をしっかりさせてもらいます。
めちゃめちゃ痛いですよ、ってこともここでお話するんですか!?
そうですね(笑)今痛いところをどうにか良くしたいので、痛い場所をどうしても押さざるを得ないんです、と。だからたぶん痛みもありますよ、その代わりそれで良い状態に戻れば必ず今よりラクになりますよ、という説明をさせてもらいます。説明した上で、痛いのは苦手、という方がいらっしゃれば、可能な限り痛くない治療から始めましょう、というお話がこの問診スペースですることができます。これで安心してもらえるかは別として、患者さんには、ここはそういうところなんだ、ということをしっかり認識していただく、それが一番大切だと考えています。でも、この説明をさせてもらえれば、大概の方が「がんばります!」と言ってくれますよ。患者さんは治りたくてきてるわけですから。
杉山さんのその基本理念の中で、こんなことで困っている方に一度来てほしいという患者さんの人物像はありますか?
不調がある全ての方に来てほしいと思っていますが、病院やいろいろなところに行ってもなかなか良くならない方には一度来ていただきたいと思います。あと、交通事故の後遺症でお悩みの方も一度ご来院いただきたいですね。もし、交通事故が起きてしまった場合、痛みが無くてもまずはレントゲンをとってください。レントゲンは整形外科さんしか取れないので、まずは整形外科さんにいくことです。その後、整形外科と併用して整骨院も通うことが大切。個人的な感覚ですが、整形外科は骨のプロであり、整骨院は筋肉のプロなので、併用して治療していくのが望ましいと、僕は思っています。ムチウチなどの症状にもよりますが3〜6ヶ月を目安に完治を目指して治療していきます。あと、保険のことなどのご相談もお受けしております。とにかくここに来た方には、「良くなってもらう事」に全力でを注ぎますよ、僕は。
その熱い気持ちというかパワーはどこからでてくるものなんでしょうか!?そこも含めて最後にメッセージをお願いします!
とにかく良くなってほしいという気持ちは、さきほど話した師匠が教えてくれた理論や他の先生からのお話を参考に「なぜそこに痛みがでるのか?」を開業当初からすごく真剣に考えていたからだと思いますね。なんとかしたい!という想いというか。
あと、最近思ったことがあって、今年の4月から新しい先生が1人入ってきたので、ぼくの体も楽になってきたんですが、それまではそれこそ1日中一人で患者さんを揉んでいて、それを朝から晩までずっとやるわけですね。なので、僕自身も腕や肩がめちゃめちゃ痛くなるんです。それをずっと続けていて…。でも、何でここまで続けられたかと言えば、自分で自分の痛い場所を治すことができたからなんです。腰、腕、肩・・・自分で自分の痛い場所を一生懸命治すから、患者さんの痛い場所や、どの程度押したら効くのかといったこと、これは自分で自分を治したから気付けたことなんです。それが今、僕の治療に一番役立っていると思います。自分を治せる人は他人も治せますよ。うちを選んでもらえなくてもいいので、整骨院の選び方の基準として、一般の方にもこのことは伝えたいですね。
【資格】
柔道整復師